【超簡単にすべらない話が量産できる】『なぜ、あなたの話はつまらないのか?』(感想&解説)

 ①紹介:放送作家が伝授する「すべらない話」の作り方!

この本は美濃部達宏さんという人気番組の放送作家さんが、番組やフリートークの作り方を応用した「面白い話」のテクニックを紹介する本です。彼が手がけている主な番組は「うたばん」「なるほどハイスクール」「アッコにおまかせ」など。

 

この本、マジすごいっす。難しいことは一切なく(一部高等テクもありますが)面白い話を作ることができます…!

 

放送作家というだけあって、面白い話の「構造」に関する話が中心でした。いわゆる「すべらない話」をストックしたいという方や、プレゼンやスピーチなど大勢の前で喋る機会がある人、ブログを書く人も必見です。

読みやすいので気軽に読んでください。

 

②解説(ネタバレあり):キーワードは「共感」「たとえ」「フリオチ」

本書のキーワードをずばりまとめてしまうと、A「共感」B「たとえ」C「フリオチ」になります。

 

A「共感」:

筆者は面白さの根底は共感にあると言います。

「コンテンツが「おもしろい」と判断されるのは、コンテンツの発信者と受信者との間に、 「これ、おもしろいよね?」 「うん、そうだね」 という共感関係が築かれた時です」

そのため、面白い話をするためにはまず、相手が共感できるような話を設定する必要があります。

具体的には、「家族>学校>食・住>恋愛・仕事>芸能」の順番が共感できやすい順番になっていると言います。(筆者はこれを共感のピラミッドと呼んでいます)だから「すべらない話」の第一回は実に60%もの話が家族の話になっていたそうです。

 

B「たとえ」:

たとえをすることで話を一気に膨らませることができます。

ex.「会社のパソコンの壁紙を好きなアイドルにしてたんだけど、それを上司に見つかっちゃってさ。おふくろにHな本を見つかったときみたいに恥ずかしかった

「臭っ、給食の牛乳ふいた雑巾思い出したわ!」

 

そしてここでも、先ほどの「共感のピラミッド」が使えます。たとえるものを、家族や衣食住などから探してみるだけでいいのです。

 

C「フリオチ」:

そして、これが一番キモとなるエッセンスです。

お笑いが好きな人は聞いたことがあるフレーズだと思いますが、筆者は「フリオチ」とは「ネズミ獲り」であると言っています。

 

レーガン大統領は、アメリカ史上もっとも支持を集めた大統領のひとりとされていますが、その人気の秘密は、何といっても演説やスピーチのおもしろさにありました。 ある日のこと。 レーガン大統領は、テレビ演説で視聴者に向けてこう言いました。 「私が大統領になれた理由は9つある! まず、ひとつめは、抜群の記憶力! 私は人の話を聞いたら絶対に忘れることはない!そして2つめは…… 2つめは…… えっと……何だっけ?」 このスピーチに、テレビの前の視聴者はドッカーーーン!と笑い転げたと言います。

 

上記のレーガンのスピーチにおいて、フリは「大統領になれた理由は9つある!」「抜群の記憶力!」というところです。ここで聞き手は、あたかもチーズを目の前にしたネズミのようにこの後の予想を展開します。

そして、オチは「なんだっけ?」と忘れてしまうところ。ここでワナにかかったネズミが「しまった!」というように、聞き手の予想を裏切るところがオチです。

(わかりづらい例えだと思いました…)

つまり、フリで餌をまいておき、それを裏切るというのが笑いということです。

僕はダチョウ倶楽部の伝統芸「絶対に押すな」→「押されて熱湯に落ちる」という流れを思い出しました。

この「裏切り」を使うと色んな話が量産できます。

・寝る前に目覚まし時計を 10 個用意しておいたのに(フリ)

 目覚まし時計が鳴らなくて大事な会議に遅刻してしまった (オチ)

 

あと、オチは情けない話にしておいた方が共感を産むらしいですね。

 

③感想:自分も面白い話を作りたい!

自分もここぞという時のすべらない話をいくつか作っておこうと思いました。

 

◆今思いついた実際にあったエピソード:

①家族編

ネムーンって新婚で仲睦まじく行く素敵なもの

→うちの母親は旅行代理店での団体旅行でハワイに行った時、父親に「俺が添乗員の話を聞いておくから全員分の荷物番してろ」と言われた

 

②学校編

第一志望の大学に合格したときに校長先生が喜んでくれると思って報告しにいったのに

→「お前は受かると思ってなかった」と言われた

 

 

③衣食住編

 大学時代、学食で後輩の人生相談に乗ってあげてすごい熱い話ができたのに

→後日その後輩が「めっちゃいい話をしてくれるんだけど食べ方が汚い先輩のものまね」をしていると知った

 

…なんかまだまだですねw

みなさまも使ってみてください!